目は敏感なため小さなゴミが入っただけで強い痛みを感じます。ただし、そういった明らかな原因がなく急に目の痛みが起こる、あるいは目の痛みが続く場合には、早急な治療が必要な眼科疾患の可能性が高くなります。
緑内障は痛みを起こすことがほとんどありませんが、急性緑内障発作を起こした場合には目の激しい嫌み、強い頭痛、吐き気、めまいなどを起こします。適切な治療を早急に行わないと数日で大幅な視力低下や視野の欠損、失明などを起こすことがあります。命の危険がある「くも膜下出血」でも同様な症状が起こるため、脳神経外科で最初に診療を受けることが多いと思いますので、その際には眼圧検査も受けてください。
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角膜は黒目の部分のことで、角膜を通った光が後ろの水晶体で屈折し、網膜に届いて見ることができます。そのため、角膜に障害が起こると視力に大きな悪影響を与えることがあります。進行させてしまうと大幅な視力低下や失明の可能性もありますので、早めに受診してください。目の中に入った小さな異物が角膜を傷付けると、特に痛みがない場合でもそこから感染を起こして炎症につながることもあります。角膜の状態や見る機能に異変や違和感を持った場合にはご相談ください。
結膜は白目やまぶたの裏を覆っている部分です。異物が入った場合には洗浄することで排出されますが、尖ったもの、硬いものが入ってしまった場合には無理に取ろうとすると危険なため眼科を受診してください。感染やアレルギーなどで結膜炎が起こった場合には、眼科の検査結果や状態に合わせた適切な点眼薬の処方で症状を徐々に改善できます。
子どもの頃にかかった水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが神経節の中に潜んでいて、免疫力が低下したときに活性化して発症します。帯状疱疹の水疱は目の周囲にできることがあります。体の片方だけに小さい水疱ができて、ピリピリした痛みを生じます。放置していると水疱が治った後も強い痛みが何年も続くことがありますので、疑わしい症状があったら早めに受診してください。
視神経は網膜から伸びる神経線維で、ここに炎症が起きて目の痛みを起こすことがあります。急激な視力低下や色が判別しにくくなるといった症状がともなうことが多いため、こうした症状があった場合にはすぐに眼科を受診してください。
目の酷使や乾燥で、目の痛みを起こすことがあります。眼科疾患によってドライアイや眼精疲労が起こっている場合もあります。眼科を受診して原因を確かめ、適切な治療を受けて改善させます。 特に疾患が関与していない場合は、室内の保湿、意識的なまばたきの増加、こまめな休憩や十分な睡眠を心がけるなど生活習慣や環境の見直しも有効です。
コンタクトレンズの度数があっていない場合や、長時間装着、ケアの不足などによって目の痛みを起こすことがあります。目の痛みが起こったらコンタクトを外してメガネをかけ、眼科を受診して原因を確かめましょう。
一般的には「ものもらい」と呼ばれています。免疫力が下がった際に常在菌である黄色ブドウ球菌などが皮脂腺や汗腺に感染して発症します。まぶたの痛みや腫れ、赤みを起こし、化膿して膿が出て回復に向かいます。安静を保つことで自然に回復することもよくありますが、腫れや痛みが強い場合には早めに眼科を受診してください。